🥣 Briefing
ブランドの世界に迷い込む”スペクタクル”な体験を
VOGUE BUSINESSでは、ラグジュアリーブランドが行う巨大な屋外広告について解説。最近ではルイ・ヴィトンの草間彌生とのコレクションでは、パリの旗艦店に巨大な草間彌生と彼女のトレードマークの水玉が出現。LOEWEは、『ハウルの動く城』をモチーフにしたインスタレーション作品が展示した。記事では、従来の屋外広告とは異なる、壮大で大掛かりで強い印象を与える”スペクタクル”なキャンペーンに投資をしているという。他にもD2Cブランド Glossierは、ニューヨーク店のオープンには、特別デザインのメトロカードを発売したり、切符の発券機にファンならおなじみに巨大なGlossierステッカーが貼られるなど駅をジャック。
通常の広告スペースじゃないところにある意外性や、ステッカーという商品購入時にもらえるブランドを象徴するアイテムが駅に貼られてるという面白さ。これまで店舗の中やポップアップなどで世界観を表現してきたが、これらのキャンペーンは表現するだけでなく、リアルな街にブランドが侵入してくる。現実世界にある公共の場からどうブランドの世界に迷い込ませるか、考えるきっかけを与える面白い取り組みだ。
Think big: Why luxury is betting on giant marketing spectacles
2023年のD2Cブランドはどうなってく?注目ポイント
23年に生き残るD2Cブランドのポイントを予想したThingstestingの記事が面白かった。経済状況が落ち込み消費者の財布の紐が固くなっている中で生き残っていくブランドは、顧客が本当に求めているものを提供していることがこれまで以上に重要だ。
アルコールフリー飲料ブランドのMother Rootで働くヒュー・ダフィー氏は、「常に売上を上げることが最も重要な目標では無いが、いまは最も重要なターゲットである。」という。投資ファームのマネージングパートナーでありブランド強化ビルダーのマイケル・デュダ氏も「現在の環境を踏まえると、ある一定以上の期間持続可能性が重視され、顧客が真にもとめている製品を適正な価格で提供するブランドが勝利するだろう。」と指摘。
では、いま消費者が求めている製品はどのようなものだろうか?いま本当に求められている製品の特徴のひとつとしては、ブランドが掲げるコンセプトが明確で、そのコンセプトを真に切望するファンを獲得している製品だという。新規顧客が急激につくようなものである必要はなく、これまでに全く存在しなかったことがより重要。実験的なキッチン用品を販売するAcid Leagueや、奇抜だが再利用可能で実用的なシリコン製フェイスマスクブランドExperimentはその例だ。
2つ目の特徴は、事業の周辺コミュニティを作り上げる軸となるストーリテリングの活用しているブランドであるということ。顧客獲得コストがとても高く、顧客をターゲティングすることが難しい時代だからこそ、クリエイティビティを発揮した興味深いアイデアのつまったイベントやサイトづくりがファンづくりには効果的だ。フィットネスアパレルブランドのGymsharkは、昨年7月にイギリスで理髪店をオープン。メンタルヘルス慈善団体のCalmheno支援を宣伝した。3つ目の特徴は、ライフスタイルをより健康なものにする効果のある製品ブランドだ。次世代の消費者は健康、豊かさ、ステルスに価値を感じている。そのため私達の健康を促進し、財産をまもり形成していくのに役立ち、メンタルレジリアンスの形成に役に立つようなサービスがますます人気を獲得することが予想されている。食べ物は現在の消費者ののアイデンティティと深く結びついており、健康的な食事を通して自分自身をケアすることに長期的なメリットがあると認識しているからだという。
2023年はこれまで以上に消費者の目線で製品づくり、コミュニティ作りが必要な時代であり根本的に新しくて実用的でおもしろいブランドが注目される年となりそうだ。
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