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#106 AIメニュー画像は顧客とレストランに利益をもたらすのか?

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#106 AIメニュー画像は顧客とレストランに利益をもたらすのか?

ブランドは物流問題にどう対処する?、Flair AIのCEREAL TALK限定コード

CEREAL TALK
Mar 12
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#106 AIメニュー画像は顧客とレストランに利益をもたらすのか?

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🥣 Briefing

AIメニュー画像は顧客とレストランに利益をもたらすのか?

Lunchbox

15,000のスモールビジネスマーチャントを対象にした調査によると、オンラインレストランのうち、テキストのみのフォードメニューと比較して、イメージ画像ありのフォードメニューの方が44%売上が高いそうだ。

NYC生まれのフードテックスタートアップLunchboxは、売上を伸ばすためにオンライン注文サイトのメニューに料理イメージ画像の掲載をレストランオーナーに推奨している。しかし、時間やコスト、スキルの制限によって、すべてのレストランがプロレベルの料理写真を撮影・編集できるわけではない。そこでLunchboxは、OpenAIのAI画像生成サービスをレストランに提供するパートナーシップを締結し、今後文章から画像生成する「AI DALL-E 2」をレストランに提供する。このAI生成サービスを使用すると、料理の特徴を文章入力するだけでその料理のイメージが4パターン生成される。AIボットが、最初の文章で実際の料理とピッタリのものを生成できなかったとしても、詳細を加えることでよりリアルに近づけられるという。

AIで生成された画像はリアルではあるものの、まだ「AIによって作られた画像」であることは人の目で認識ができてしまう。いくら正確な文章から生成したとしても、ただの「リアルメニューアイテム」でしかなく本物のフードメニューとは捉えられないのが現実だ。

そのためオンライン注文時に見るAI生成されたフードメニューの画像が、実際に届くフードと差異があることがあり、これが問題となるケースもある。オンラインフードサービスを展開するDoorDashは、この課題について「オンライン注文時には、実際の写真を顧客が確認できるようにするべきだ」とBusiness Insiderに語っている。高品質で正確なメニューイメージは顧客の信頼と売上に密接に関わるからだ。

いまのところ、AI生成された写真のフードメニュー使用が法的に認められるのかは不透明だ。2019年にカリフォルニア州裁判所は、メニューは広告と同じではないとして虚偽の広告の対象にはならないと判断しているが、AI生成したメニュー画像については未だ判例がない。ただもしOpenAIの技術を使ったメニュー画像を使用する場合は、キャプションで注意書きを表示するべきだろう。

LunchboxのCEO Nabeel Alamgirは、画像があるほど注文が増えやすいこと、また無料で生成できることを考慮すると、AI生成画像を利用前後の変化を試してみる価値はあるのではないかという。

Startup uses DALL-E to make food menus more appealing

ブランドは物流問題にどう対処する?

黄色と白のプラスチック製の箱のロット

3PL(Third-party logisticsの略で、物流代行のこと。在庫管理から出荷、消費者に荷物を届けるまでの業務を一括して代行してくれるサービス)への不満爆発させた投稿が話題になった。

消費者にとって、誰が製品をピッキング・梱包したのちに出荷しているのかは全く興味のない話題だろう。が、中小ブランドは長年この問題に頭を悩ませてきた。例えばModclothのスーザン氏はフルフィル問題で会社が潰れそうになる経験をし、CBDドリンクのVybesも注文の増加とともに誤配送が増加した。また、おもちゃブランドのHealthy Roots Dollsも、3PL業者SipBobに業務提携したところ、誤って大きすぎるサイズの箱に商品が詰められ、配送料がかさんだという。

なぜ3PLは、このような中小企業の不満がたまるようなサービスなのだろうか?その理由について、modern retailは、VCから資金調達している物流代行企業がアグレッシブに自社の成長を追い求めているためだと分析している。背景にあるのは、E-commerceの市場全体が伸びる中、マニュアルで人でのかかるフルフィルメント領域に対してVCの視線が注がれるようになったこと。この市場へのVCの期待に答える形で3PLは、従来の作業をシステム化したり自動化するテック企業のような見せ方をして大型の資金調達を実施した。実際、アメリカの大手3PL企業のShipbobは3億ドル、ShipMonkは3.6億ドル、ShipHeroは6000万ドルの資金を調達した。このおかげで、スモールビジネス段階でもAMAZONレベルのフルフィルにアクセスできるようになった。しかし実情としては、中小ブランドのニーズの高い「早く安いフルフィルメント」が提供されているとは言い難い。むしろ3PLの利益が最大化するシステム構築が優先されている。

そいうは言っても、物流は避けては通れないステップである。そこでブランド側が必要なことは、自社の商材にフィットする3PLを選択すること、バリューチェーン全体をみて、3PLの作業負担を減らす売り方の模索があげられるだろう。また、消費者の期待値や配送料の高騰までも考慮して全体最適な経営判断のできる経営陣が重宝されるようになる。

For brands, VC-backed 3PLs like Shipbob have become a sore spot


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Flair AIのCEREAL TALK限定コード

Flair AI

最近AI生成技術が流行る中、リテールブランド向けのツールも出てきてます。その一つが商品画像を使って簡単に広告やサイト用のクリエイティブを生成できる「Flair AI」。商品画像をアップロードしてからテキストで背景を説明すると商品とうまく組み合わせてくれる。Flair AIはテンプレなども用意していて、テンプレの細かい部分の修正も可能。過去にFlair AIについてツイートしたら創業者からCEREAL TALKメンバーの専用コードをもらったので、共有させていただきます!コード「cerealtalk」にて無料で100枚の画像を生成できる。Flair AIを使った画像のサンプルを見たい方はこちらをご覧ください。


📰 News

  • Costcoはどこかのタイミングでメンバーシップ価格を上げる予定

  • Sweetgreenは過去3年間で$113M分の株式報酬を従業員に提供しているが、$500M弱の赤字の状況

  • リテールブランドがAmazonの販売チャネルを管理しやすくするツールThreecoltsが$90M調達を発表

  • ギグワーカーを活用したラストマイル配送サービスのUniUniが$15M調達を発表

  • Pop Up Grocerが初の常設店舗をNYでローンチ

  • Vans、Nike、Alo、Forever 21などECブランドのRoblox体験のトラフィックの変動

  • 有名人と同じ名前を持つ一般人から名前の利用許可を得たイギリスのシリアルブランドの野外広告

  • 中華ソースなどを提供するブランドFly By Jingが$12M調達を発表

  • SHEINが今月に$2Bほど調達する予定で、今年後半にアメリカで上場を目標にしていると報道されている

  • Allbirdsの決算発表の数字及び今後の売上・利益予想が悪かったため、株価が20%弱落ちた


Dance Yes GIF by Dark Igloo
CEREAL TALK(@cerealtalkjp)Yujiro Numata(@Numauer), Asami Saisho(@qzqrnl), Tetsuro Miyatake(@tmiyatake1) Miki Kusano(@mikikusano)
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