#110 Shopifyの人気アプリ「Klaviyo」がIPOか
フライドポテトをカリカリのまま届けるための新たなデリバリー用パッケージとは、ECも縦長動画で伸ばす?米国D2Cが続々と導入する動画コマースツール「Tolstoy」、気になるリテールニュース
🥣 Briefing
Shopifyの人気アプリ「Klaviyo」がIPOか
すでに7億7500万ドル以上を調達し、D2Cブランドの必須ツールとして人気の高い「Klaviyo(クレビヨ)」が今年後半の上場に向けて動きはじめているようだとWall Street Journalが報じている。
Klaviyoはメールマーケティングから顧客データ管理(CDP, Customer Data Platform)まで、マーケティングの自動化に必要な機能をを提供するスタートアップだ。設立は2012年とすでに10年以上の実績のある企業だが、近年のD2C業界の成長に伴って人気を集め、2021年5月には3億2,000万ドル、2022年8月にはShopifyからさらに1億ドルを調達している。
今日の経済状況下で投資家の目も厳しくなっているものの、WSJによればKlayvioはすでに年間6億ドルのARR(年次経常収益)を達成しており、収益化できていると見られている。またIPOに先駆けて、巨大テック企業と同様にレイオフも行い、経営の合理化も図っているようだ。
世界的なダウントレンドのためにIPOを先延ばしにするテック企業が増えるなか、KlaviyoのIPOがこの状況を打破するきっかけとなるかもしれない。
【参考記事】米国D2Cの必須マーケティングツール「Klaviyo」
フライドポテトをカリカリのまま届けるための新たなデリバリー用パッケージとは
デリバリーサービスでフライドポテトを注文した際、水分を含んでべちゃべちゃになったポテトにがっかりした経験はないだろうか?フライドポテトはフードデリバリーの人気メニューで、特にアメリカでは2022年に注文されたフードのうち、フライドポテトが14.8%を占めたというデータもあるそうだ。
しかし、フライドポテトのデリバリーは大きな課題を抱えている。配達するあいだに、揚げたてのカリカリの食感が失われてしまうという問題だ。
そこで、フライドポテトをできたての状態で届けるためのパッケージの開発が進められている。
巨大フードチェーンにもフライドポテトを卸しているLamb Weston社のKim Cupelli氏によれば、フライドポテトを配達する際の問題点は、密閉することによって蒸気や結露を内部に閉じ込めてしまうことだという。そこでたとえば梱包資材メーカーのNovolexは、天面と側面に楕円形と三角形の穴が開いた容器を開発した。他にも、SAVRpak社ではロケットにも使われている熱力学の知識を応用し、梱包資材の内蓋に貼り付ける四角い粘着パッドを開発した。粘着パッドをあらかじめ冷凍庫で保管しておくと、熱力学の法則で空気中の蒸気がパッドに集まり、箱の中で結露することなく、パッドの中に水分が溜まる仕組みだ。同社は2021年に350万ドルのシード資金を確保している。
コロナ禍がある程度収束したとはいえ、利便性の高いフードデリバリーには引き続き需要があると考えられる。と同時に、フライドポテトのみならず、あらゆるフードで、本来のおいしさを損なうことなく運ぶための容器の開発は、今後さらに需要が高まる領域ではないかと思われる。
The quest for better packaging so delivery french fries don't get soggy
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ECも縦長動画で伸ばす?米国D2Cが続々と導入する動画コマースツール「Tolstoy」
ECサイトの右下に現れるウィンドウを開くと、チャットボックスが自動的に立ち上がり、「何かお困りですか?」と尋ねてくる。今や多くのECサイトで見られるようになった光景だ。今回は、このチャットボックスが動画のコマースツールを提供する「Tolstoy(トルストイ)」を深堀り解説。
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