🥣 Briefing
TopgolfとCallawayがつくるユニークなゴルフエコシステム
昨今米国でゴルフの人気が高まっている。2022年に初めてゴルフコースデビューした人は過去最高の330万人にも上る。このゴルフ人気を牽引しているのが、ゴルフエンタメ企業の「Topgolf」だ。2022年の通期決算報告書によるとTopgolの売上は15億ドルを突破している。実はこのTopgolf、2021年3月に26億ドルでゴルフ用品メーカーの「Callaway」に買収され、22年9月には新会社「Topgolf Callaway Brands Corp.」に生まれ変わった。
なぜTopgolfがこれほど人気なのだろうか?ゴルフ未経験者にとってTopgolfはスポーツというよりも室内でお酒を飲みながら気軽に体験できるゲームのようなエンタメ的存在となっている。さらにコロナの影響で遠出が難しくなり、室内ゴルフがより身近な選択肢のひとつとなったことが、この人気の背景にある。
ゴルフ人気の高まりによって、2022年にはTopgolf Callaway Brands Corpのゴルフ用品部門の売上も前年に比べて14.4%増加しているが、それ以上に売上を牽引しているのがアクティブライフスタイル部門だ。Topgolfの売上が全体の39%(15億ドル)を占めているのみならず、同社は2017年以降、バッグブランドのOgio、サーフ系カジュアルウェアブランドのTravisMathew、アウトドアグッズを展開するJack Wolfskiなどを買収し、ゴルフウェアだけでなくアクティブライフスタイル製品を充実させてきた。
CallawayによるTopgolfの買収は、エンタメを切り口に顧客の裾野を広げ、ブランド全体を成長させるいい事例になりそうだ。
Topgolf Callaway Brands Positioned To Thrive As Golf Industry Evolves
Amazonが無人レジサービスをテーマパークとスタジアムで導入
AmazonがこれまでAmazon GOで展開してきたJust Walk Out (JWO:店舗を出るだけで決済される)のシステムをイベント会場にも広げ始めている。テーマパークの「Six Flags」では、コカコーラと提携し、並ばずに買い物ができる店舗をオープン。顧客は入店時にクレジットカードなどの支払い方法をスキャンすることで、レジに並ぶことなく商品を持ってそのまま出ていくことができる。
Amazonはさらに、手のひらを使った決済認証システム 「Amazon One」 とJWOのテクノロジーを掛け合わせ、スタジアムでのアルコール販売をスムーズにする取り組みも進めている。事前にAmazon Oneに登録しているユーザーが端末に手をかざすと、店員側に「21歳以上」の表示がなされ、再度手のひらをかざすことで決済まで完了できる仕組みだ。現在はまだCoors Fieldで導入されたばかりだが、今後100店舗以上のWhole FoodsやAmazon GOの店舗でも導入予定だという。
テーマパークやスポーツ観戦といった、一時的に客足が増えて行列がうまれやすいイベント会場では、レジ待ちの時間が必要ないJWOのテクノロジーが重宝される可能性は高い。観戦対策も緩和され、大型イベントが増加しつつある今、Amazon GOのような店舗とは別のかたちで、Amazonの決済システムのニーズが高まる可能性もありそうだ。
Amazon’s Cashierless Checkout Tech Makes Inroads at Events Venues