😎 Yujiro Numata (@numauer)
創業者のみで売上$10Mを超えるブランドが増加
2022年に創業したクレアチングミのCreate(2年目の売上が$20M、創業から1.5年はフルタイムは創業者のみ)のように、かなりの少人数で一定規模まで成長するブランドが増加する。LTVが高くレバレッジが効く商材の選定(広告モデルで伸ばしやすい)、内製化するコア業務と外部リソースの使い分け、マルチチャネルでの展開、ホワイトスペースの開拓、モダンなテックスタックや生成AIの活用等によって実現可能となり、DTC界の新しい潮流となる。
Shopifyのバックエンド系ソリューションへの出資が増加
Shopifyは「E-commerceのツール」から「Retail Operating System(リテールOS)」への移行を推進しており、今後新たに現れるどのようなチャネルでもシームレスに販売・分析できる基盤を作ろうとしている。E-commerceのOSとしてShopifyが覇権を取ることができた理由の一つである周辺エコシステムを、リテールOS化に向けてさらに拡張する必要がある。Klaviyoや Gorgias, Yotpo, Tapcartなどに出資したように、バックエンド系のスタートアップ企業への投資が増えていくはず。
🧑💻 Tetsuro Miyatake (@tmiyatake1)
アルファ世代にどうアプローチするのかがリテール業界のホットトピックになる
去年は最後のアルファ世代(2010年〜2024年)が生まれたが、10代の子供たちの半分以上がアルファ世代になる2025年ではより多くのブランドがアルファ世代に対してどうアプローチするのかを考察する年になる。Robloxのブランド活用が増えて、アルファ世代の言葉遣いやスラングを使い、アルファ世代インフルエンサーの起用がかなり活発になると思われる。特に重要になってくるのは、どのプラットフォームに滞在するのか、そして誰が憧れの対象となるのか?今現在のアルファ世代のステータスアイテムを見ていると、MrBeastやLogan PaulのようなYouTuberや自分のスキンケアルーチンにこだわりを持つアルファ世代が多いように見える。
ErewhonやHappier Groceryなど、スーパーがイケてる場所になるブームが終わる
過去数年間ではErewhonをはじめに、イケてる高級スーパーが流行りになった。そこに友達やデート相手と行くのがクールだったのが、今年はそのブームが終わり、特定の場所というよりも「クラブ」ブームの年になる。Happier Groceryではなく時にはランニングクラブ、時にはチェスクラブ、時には朝ごはんクラブなど、大学時代のようなサークル・クラブ活動が盛んになり、そこにブランドが乗っかる。
・TikTokが禁止になればそれによって売上が落ちたりシャットダウンするブランドが出てくる
・TikTokが禁止にならなければ、初のTikTokネイティブブランドが誕生する
・より多くのクリエイターがブランドにChief Creative Officerとして採用される
・Twitchとポッドキャストに積極的にブランドがプロダクトプレイスメントを行おうとする
🫧 Asami Saisho(@qzqrnl)
ラグジュアリーブランドバブルの終わりの始まり?
バッグをはじめとするアイテムの価格が高騰し、ランウェイのたびにK-POPスターをはじめとするセレブリティの招待、アンバサダー契約といった華々しいニュースを目にする機会の多いラグジュアリー市場だが、足元ではGucci(Kering)の株価が長らく横ばいになっている点が指摘されており、いまだに右肩上がりの成長を続けるLVMHとの明暗が別れている。またリセール市場の加熱もあり、ラグジュアリーブランドの過剰な成長に一旦ストップがかかるのでは?と予想。救済買収や合併がさらに増えていきそう。
一方で、今年COACH(TAPESTRY)によるMICHAEL KORS(CAPRI)の買収が独占禁止法の観点から頓挫したことからも、ラグジュアリー・コングロマリットがそれぞれ大きくなりすぎたために救済策としての買収や合併といった打ち手が制限される可能性は高まっており、経営状態が悪化した場合のブランド経営の舵取りは以前よりさらに難しい状況になっている。
ポストTikTokはどうなる?
USにおけるTikTokのbanの可能性がいよいよ現実味を帯びてきており、「ポストTikTok」についてアメリカでもあちこちで語られている。ショート動画というフォーマットだけ見ればリール、YouTube Shortがあげられるものの、アルゴリズムの強さと、そこから短期間の間に熱狂的なミームをつくりだすパワーはTikTokが圧倒的であり、容易にリプレイスされるものではないと予想する。USはニュースレター文化が根強いのでSubstuckに流れるクリエイターも増えているようだが、テキストと動画はターゲット層が大きく異なるため、補完はできてもリプレイスは難しそう。もしこのまま本当にTikTokがUSで使えなくなった場合、ショート動画のリプレイスというよりは次のフォーマットの台頭の余白が生まれることに期待したい。
🌿 Miki Kusano(@mikikusano)
Glossierフレグランス市場の勢いに乗りボディケア拡充
2023年では最もセフォラで売れた香水とも言われてる根強い人気を誇る香水「Glossier You」。2017年発売以来新しく発売してこなかったGlossierが昨年ついに新商品を発売。またGlossierともよく比較されるMeritも香水に初進出、そして業界全体でも最も伸びているフレグランス領域だが、”ボディケア x フレグランス”にも注目。香水よりも手軽で安いのが特徴でボディミストなどセフォラでも伸びでいるカテゴリ。TartgetのPBボディミストブランドFine'ryも好調で男性向けにも拡大中。新興ブランドも増えGlossierのシグニチャーだったリップもコモディティ化しつつある中で、”香り”というSNS時代に表現が難しいものを今まさにGlossierの強みである店舗に行かせる体験設計と口コミを味方にさらに伸びるのではないかと思う。2024年はフレグランスの基盤作り、今年はボディケア市場をさらに拡大を予想。
Ultaの成長
ドラッグストア的ビューティストアは店舗数も拡大中。メンバーシッププログラムは、約4,330万人。そのうちのアクティブは1,050万人を上回る。Ultaは正直すでに成長はしていて、比較されるのはセフォラだが、メンバーシップ会員は4,000万人(アメリカ・カナダ合わせて)、店舗数でいうとアメリカのみで500店舗以上。セフォラのアクセラレータープログラムやキュレーション力も強みがあるが、市場にあふれる新作ブランドや商品はまだまだあるためUlta限定発売も多くあり、何よりセフォラよりも生活感がある。高級ブランドよりもシャンプーや生活用品的な商品も豊富なためメンバーシップとも相性も良い。”日本のドラコス”的な立ち位置に、さらに伸ばしそう。
・ポップスター香水ならぬクリエイター香水の盛り上がり、そこでSnifが活躍?
・ケータリング市場の拡大、大手飲食店のケータリング事業進出
・ボードゲームやカードゲームなどみんなで遊べる系マーケティング、グッズも作るの面白そう
💼 Recruiting
土屋鞄製造所でデジタルマーケティング戦略の企画・実行を担うグロースマーケターを募集。裁量を持ってECサイトの施策全般を計画、実行でき、店舗も含めてすべて直販のみのブランドのため、実施した施策の成果をダイレクトに感じることができる。
また、スキルや実務経験、希望のキャリアに応じてキャリアプランを擦り合わせるオープンポジションのページもオープン。現在募集していない職種でも、土屋鞄製造所に興味があればカジュアルに応募可能。
🎙 Podcast
🪩 Event
2025年1月10日(金)開催!グローバルECのリアルと欧米市場の今 w/リングブル原田真帆人
グローバルECのフルソリューションLingbleを提供するCEO原田真帆人さんをお招きして、『グローバルECのリアルと欧米市場の今』についてお話頂きます。海外でのEC展開やグローバルECの戦略策定など興味がある方ぜひお越しください。
<原田真帆人|Mahoto Harada>
1981年三重県出身。ミネソタ大学卒業後、商社に入社。オランダ、香港、深セン駐在を経て同社退職後に帰国し、2009年にLingbleの前身となる、デニム販売「デニミオ(DENIMIO)」を手がけるプロスペクトフィールド株式会社を設立。その後、フルブライト奨学金を得て、スイスのビジネススクールIMD(国際経営開発研究所)でMBA(経営学修士)を取得。帰国後クックパッドへ入社し、ヘルスケア事業部をの立ち上げる(現株式会社おいしい健康)。ITを生かして16年グローバルECプラットフォームのリングブルをスタート。パリに在住。
\ドリンクスポンサーにSummerFall!/
前回のイベントに登壇いただいた稲川さんがアメリカで展開するスパークリング日本酒「SummerFall」が2025年1月に日本でも販売を開始!今回のCEREAL TALKイベントでは、日本版SummerFallをいち早くお試しいただけます。
【CEREAL TALKイベント #6】グローバルECのリアルと欧米市場の今(ゲスト:リングブル 原田さん) | Peatix