#250 2026年CEREAL TALKのトレンド予想
2026年初回の配信ではCEREAL TALKメンバーの2026年のリテール業界のトレンド予想をしました。note記事ではリテール業界の起業家やエキスパートからもトレンド予想を1/7(水)に公開予定です!
毎年恒例の年始予測企画を今年もお届け。年末には毎年ここで書いた予測の振り返りもPodcastで行っています。
😎 Yujiro Numata (@numauer)
ShopifyがSidekick ProをローンチしてAI領域でもマネタイズを始める
ShopifyはAIアシスタントのSidekickを起点に、分析やオートメーション作成、ページ制作、3rd partyアプリ操作、カスタムアプリ開発などができるよう拡張していく方針だが、より高度な業務に関して、もしくは利用量に応じて、Sidekick Proという形で課金モデルに移行し、マーチャントがスタッフの一部をSidekick ProのAIエージェントに置き換え始める。Shopifyは現状広告ビジネスへの依存度が低く、Checkout機能もおさえており、かつShopify Catalogを通してAIネイティブな構造化データを持てるため、生成AI経由の購入が増えていく世界では非常に有利なポジションにいる。
🧑💻 Tetsuro Miyatake (@tmiyatake1)
1. ライブコマースが本格的に普及する
2026年は、アメリカでライブショッピングがついに一般消費者の習慣として定着する年になると予想。市場規模は約680億ドルに達し、EC全体の約20%を占めると予測されており、TikTok Shopの普及やクリエイター経済の成熟、ShopifyやTikTokの周辺ツールの整備などが一気に加速要因となっている。特に「コンテンツ内で自然に購入する」という体験が当たり前になり、QVC的な買い物の“娯楽化”が若年層にも浸透し、米国版の大型ライブショッピングイベントが生まれる素地が整ってきた。
2. 第二世代D2Cブランドの大手が倒れる
D2C業界は長い調整期に入り、2026年には第二世代(2014〜2018年創業)の有名D2Cブランドのいずれかが、倒産・買収・大幅ダウンラウンドに追い込まれると予想。Outdoor Voices、Brandless、Casper、Allbirdsなど既に破綻・評価額の低下の事例は増えており、次はAwayのような“成功神話”ブランドが曲がり角に来ている可能性がある。Awayは急成長後にパンデミックで売上が90%急落し、近年はチームの25%削減などリストラクチャリングが続いており、単独での持続可能性に疑問が残っている。もっと確実な予測としては、既に業績悪化が続くAllbirdsが候補として挙げられる。
3. Robloxネイティブブランドが台頭する
2026年には、Roblox発のネイティブブランドが本格的に台頭すると予想。2025年にTikTokネイティブブランドが主流化した流れの次の段階で、Robloxは単なるゲームではなく、ユーザー生成コンテンツとファッション文化が融合する“新しい消費の起点”になりつつある。Roblox内のアバターファッションやアクセサリーが現実のグッズへと展開し、Robloxクリエイターが新しいブランドの流通チャネルになるなど、「メタバースからリアルへ」の橋渡しが自然に成立する初めてのケースが生まれると考えられる。
4. ChatGPT経由で売上の30%以上を獲得するブランドが誕生する
2026年には、ChatGPTを経由して全売上の30%以上を生み出すブランドが初めて登場することを予想。ChatGPTが“新しいAmazonの入り口”として機能し始め、ユーザーが「⚪︎⚪︎なギフトを探して」「おすすめのTシャツを教えて」といった自然言語で買い物を始める行動が一般化している。さらに、Shopifyなどの主要EC基盤との連携が進むことで、GPTがブランド横断のショッピングレイヤーに変わり、SEOのように“LLM最適化”が集客の鍵となる。特に美容、サプリ、小物など購入意図が高いカテゴリで、GPT上での会話的発見体験を前提にしたブランドが大きく伸びると予測される。
🫧 Asami Saisho(@qzqrnl)
ブッククラブが百貨店やスーパーなどのお店にも広がる
CEREAL TALKのnoteやPodcastでも言及した通り、2025年はブランドがブッククラブを開催したり、既存のブッククラブとコラボやスポンサーをする事例が増えました。
こうしたトレンドを受けて、11月にはギャラリー・ラファイエットも毎月イベントを開催するブッククラブをスタート。Forbesも百貨店再生の鍵としてコミュニティ・ドリブンを掲げる論考を出しています。5年ほど前は体験価値が店舗の意義として盛り上がりましたが、コロナ禍を経てコミュニティの価値が見直されたことでコミュニティ形成が店舗の価値となり、その象徴としてブッククラブを開催する店舗が増えるのではないかと予想します。
2. AIによる外商業務のリストラクチャー
CEREAL TALKでもエージェント・コマースの潮流を取り上げましたが、この流れによって富裕層向けの外商サービスも変化していくのではと予想します。マス向けにはAIが直接提案をしますが、外商の場合は最終的に人がやりとりする部分はそのままにしつつ、購買履歴やライフスタイルに合わせてAIが提案したものを担当者が顧客に提案することで、これまでの外商業務が一気に効率化するのではないかなと。さらに、記念日や家族・親戚の行事などのアラートもAIで自動的に組めればより効率が上がる気がします。
個人的に、外商やコンシェルジュ、ショッピングエージェント、イメージコンサルタントのようなショッピングアドバイザー的な立ち位置の仕事の価値はますます上がっていくと思っていて、一方で旧来のやり方では1人1人に割くリソースが莫大なためなかなかスケールしない課題がありました。
バックグラウンドでAIを活用することでここの可能性が一気に広がるはずというのはずっと思っていたのですが、エージェントコマースが発達するのに合わせて、富裕層向けにより丁寧に人が接客して提案する価値がより高まるのではないかと思います。
🎙️Podcast
2026年CEREAL TALKのトレンド予想
CEREAL TALK編集部の2026年予想をPodcastでもトーク。SpotifyやAIの動き、マーケティングの変化、ネクストトレンドについて予想しました。
🗒️ Coming soon…
1/7(水)にリテール業界の起業家やエキスパートによる2026年のキーワードとトレンド予測の記事をnoteで公開予定。CEREAL TALKのnoteをフォローして公開をお待ちください。
🎉 Event
【CEREAL TALK EVENT #8】リテール業界でバイブコーディングをどう活用するか?(ゲスト:河野貴伸さん)| Luma
今、AIの次の進化として注目を集めているバイブコーディング(Vibe Coding)。バイブコーディングとは、AI(大規模言語モデル)と人間が「雰囲気」や「ノリ」(Vibes)で対話しながら、自然言語での指示に基づいてソフトウェアを開発する新しい手法です。このバイブコーディングのトレンドをリテール業界にどう活かしていくべきか、ミリモルホールディングス代表取締役の河野 貴伸 氏をゲストにお招きし、アメリカの事例や技術的な側面も紹介しながら議論します。
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