🥣 Briefing
ホリデーシーズンのEC売上が過去最高の見通し
Adobe Analyticsが、アメリカのブラックフライデーのEC売上が昨年比2.3ポイント高の$9.2 Bを達成したと報じた。インフレなどの経済的懸念をよそに、堅調なホリデーショッピングシーズンの滑り出しとなった。今年はインフレが多くの消費者の予算を圧迫しているのも事実で、顧客は何を購入するべきかより慎重になっていると小売業者は考えている。
そこで、多くの小売業者が秋の始めにはホリデーセールスを開始していた。Amazonは今年10月に2つ目のプライムデーイベントを開催、WalmartやTargetなどもセールイベントを行っている。ブラックフライデーに集中するのではなく、サンクスギビングや、サイバーマンデーなども活用しながらシーズンを通しての消費者の購買喚起に取り組んでおり、今年のホリデーシーズン売上は過去最高に達すると予想されている。
投資による資金調達なしに成長を続けるButcherBox
VCから資金調達を行いながらもシャットダウンとなったCustomMade.comのCEOだったマイク・サルグエロ氏だが、その後新たに創業した「ButcherBox」は、2022年の売上は6億ドルを見込んでいるという。
同社は、放し飼いにされて牧草を食べて育った牛の肉=グラスフェッドビーフを消費者に直接販売するサブスクリプションモデルで、2015年の創業年に収益が27万ドルだったところから、19年には2億ドルへと成長、その後パンデミックによって宅配サービスへの追い風が起こり20年には4億ドルに達した。
ButcherBoxの特徴は、外部投資による資金調達を行わずにグロースしてきた点だ。当初1万ドルの自己資金を投入し、Kickstarterキャンペーンを実施した結果、8倍ものプレオーダーを獲得。そして、グラスフェッドビーフに強い関心を示す健康ブロガーや栄養士を活用したインフルエンサーマーケティングによって会社を成長させてきた。具体的には、パレオやケトジェニックといった新しい食生活やライフスタイルを送るコミュニティを囲い込み、彼らを顧客として獲得していったとサルグエロ氏はいう。
投資による資金調達を行わないという経営方針を基盤に、成長するためにできることをクリエイティブに追求するサルグエロ氏の姿勢が印象的だった。
✏ Editor’s View
ButcherBoxが成長した大きな理由は狙っていた市場と創業者が常に次の過小評価されたチャネルを探しているから。まずはKickstarterの認証制度から始まり、次にブロガー、そしてFacebook動画。今はもう少しストーリーテリングやブランディングにフォーカスしているが、資金調達をしていないからこその成長戦略のクリエイティビティが本当にすごい。一度大型調達して失敗しているからこそ、二度と同じ間違いがないようなビジネスモデル、経営方法、文化作りを行なっている、非常に面白い会社でした。── Tetsuro(@tmiyatake1)
ギフトカードの需要の話は面白いなと思いました。ギフトカードの利点は、相手に欲しい物を選んでもらえること、予算を制限しやすいこと。また、givexの調査によると食品やガスなど生活必需品に関するギフトカードを受け取りたいという需要もあるそう。オンラインでのブラックフライデーでのセールについての検索は、1位がウォルマート、これまで1位だったAmazonは4位という結果に。プライムデーも10月に行なってましたが、ウォルマートも早めに値引きを開始。後、余談ですが、ブラックフライデーのキャンペーンも各社様々で面白いですよね。Amazonのキャンペーン動画が可愛かったです。──Miki(@mikikusano)